こんにちは!
WEB担当の和秀です。
今日は阪神淡路大震災から20年という節目の時。
テレビや新聞でもたくさん取り上げられていますよね。
実はこの向井甘納豆があるのは神戸市兵庫区です。
わたしはその当時から3代目店主とお付き合いがあり、
実家で震度6の揺れを経験した数時間後、
向井甘納豆の工房にかけつけました。
シンボルマークの看板は斜めになっていて、
少し奥まった工房は…
屋根が半分落ちて、中にあります作業機械類はぐちゃぐちゃでした。
重さ何トンもある機械があちらこちらの方向を向いています。
わたしはその場で呆然としていましたが、
2代目(現店主のお父様)、3代目(現店主)は気丈にふるまい、
逆に笑顔で私のことを心配してくださいました。
しばらくは甘納豆の製造もできませんし、めども立ちません。
住むところも失いましたからね。
その様ななか、わたしと3代目はボランティア活動をしていました。
今までお世話になっています御近所の方も年配の方などは、
特に手を動かすこともできずに立ちすくんでおられました。
その様な方たちのお手伝いをしながら過ごす日々でした。
そんなある時、
ふと、つぶれかかった工房に行ってみると、
なんだかすごくいい香りがする…
なんだろう何かの香りに似てるのだけれど…
!!!
そう!ワインです!あのかぐわしいワインの香りがしてきたのです。
でもなぜ?
ワインは工房にはおいていません。
よーく中を見回すと、、、
甘納豆を仕込んでいました大きな釜が横倒しになり、
中の材料が土の中にしみこんでいる状態でした。
中に入っていた材料の蜜が、土の中で醗酵して自然のワインが出来ていたのです。
この様なときですから、ことさら私は暖かい気持ちがこみ上げ、
感動したのを思い出します。
あれから20年です。
あの時の苦しみと、心配してかけつけて頂いたお客様への感謝、
この世に生かしていただいた命をだいじに…
これからも向井甘納豆は安全でおいしい和菓子を作り続けます。
遠藤和秀